コレクション 町田市立国際版画美術館

十二天像のうち風天(与田寺版)

十二天像のうち風天(与田寺版)

十二天像のうち風天(与田寺版)
じゅうにてんぞうのうち ふうてん(よだじばん)

1407(応永14)年
木版、手彩色 985 x 355 mm

説明

十二天とは、仏教の世界で信じられた12人組の神様です。そのうち風天は風の神様で、顔のしわやあごひげが細かく表現されています。もともと木版画は小さなものが多かったのですが、600年ほど前にはこのような大きな作品も作れるようになりました。現在の香川県で作られたもので、色は筆で塗っています。

仏教の世界では、8つの方角と上下をつかさどる神に、日・月の神を加えた12尊を十二天と呼びます。室町時代の初頭には、肉筆の仏画の代用となるような大判の仏教版画の制作がさかんになり、幅広い需要に応えました。この十二天像は讃岐国(さぬきのくに、現在の香川県)の与田寺で制作されたもので、「与田寺版」と呼ばれています。当館には12点セットのうち8点が所蔵されており、四曲一双の屏風(四つ折れの屏風一対)に表装されています。風天はその名のとおり風の神で、脚を交差させて後方を振り返るポーズには躍動感があります。顔に刻まれたしわや、風になびくあごひげの彫り、摺りには高い技術が見られ、靴のヒョウ柄や台座に描かれた獅子の表現もたくみです。彩色は筆でおこなっています。

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