版画でつくる―驚異の部屋へようこそ!
展覧会概要
大自然は時に人知をはるかに越え、猛威をふるいます。今、私たちはその事実を深く受け止めながら、未来に向けて歩みだそうとしています。そんな時、あらためて、自然のなかに大いなる驚異を見出し、表現へと昇華させてきた人類の営みを振り返ります。
はるか昔、珍しいもの、不思議なものをたくさん集めて一堂にならべたい!そんな欲求を抱いた人々がいました。その飽くなき好奇心を満たすべく作られた部屋が「驚異の部屋」。珍しい動物の剥製や貝殻、鉱物や植物から宝石や美術品まで、あらゆるものを競うように集めたその陳列室は博物館や美術館の始まりでもありました。本展では15~18世紀にヨーロッパで流行したこの「驚異の部屋」の精神にならい、その雰囲気を版画で構築します。もちろん版画だけで往時の「驚異の部屋」が作りだせるわけではありません。そのかわり、版画の世界の広さ、奥深さを垣間見せてくれる変り種を多く展示します。解剖図や動物図譜などの自然の驚異、怪異な空想の生き物など、あっと驚くような版画や書籍約200点が大集合します。描かれた事物の珍奇さと、精緻な技法や美しい多色刷りの素晴らしさがあいまって、版画の世界の広さや奥深さ、その魅力をアピールしてくれるでしょう。美しいものを鑑賞するという美術館で過ごす時間は、私たちの心に「うるおい」や「ゆとり」を生み出します。でもこの展覧会はそれだけではありません。見る人の好奇心を刺激し、脳を活性化する、まさに≪脳に効く≫展覧会なのです。
※詳しい内容がご覧いただけます。
- 版画でつくる―驚異の部屋へようこそ! ちらし PDF[959KB]
展覧会情報
会期
2011年10月8日(土)~11月23日(水・祝)
休館日 毎週月曜日 ※10月10日は開館、11日(火)閉館
会場
企画展示室第1・第2
観覧料
一般=1,000(800)円、大学・高校生=700(500)円、65歳以上=500(400)円
※( )内は20名以上の団体料金です。
※身体障がい者手帳または愛の手帳等をご持参の方と付き添いの方1名は半額。
※展覧会初日=10/8(土)、文化の日=11/3(木)は無料です。
※中学生以下は無料です。
関連催事
学芸員によるスライド・レクチャー
10月8日(土)、9日(日)
講演会
10月10日(月・祝)
講演会第1弾「驚異の人、キルヒャーの世界」
竺 覚暁(ちく・かくぎょう) 金沢工業大学教授、建築史家
10月16日(日)
講演会第2弾「驚異と自然★時空の旅」
巖谷國士(いわや・くにお) 明治学院大学名誉教授、美術評論家、仏文学者
※スライド・レクチャー、講演会はいずれも午後2時~3時30分の予定です。
会場:講堂(200名様まで先着順)
入場無料(ただし、本展ご観覧のお客様を対象としています)
手話通訳つき
コンピューターがひらく新たな展示の可能性
「武蔵野美術大学 造形研究センター デジタルアーカイブ体験」
武蔵野美術大学 美術館・図書館が所蔵する美しい博物図譜のデジタル画像を独自のシステムでご覧いただきます。
(システム開発:武蔵野美術大学 美術館・図書館、造形研究センター)
11月1日(火)~5日(土) 午後1時~4時30分
会場:講堂 入場無料
ギャラリー・トーク
11月5日(土) 館長によるスペシャル・トーク
10月23日(日)、30日(日)、11月13日(日)、23日(水・祝) 学芸員によるギャラリー・トーク
午後2時より40分程度/観覧券が必要です。スタートは2階展示室入り口付近。
美術館で語りあおう―トークフリーデー
会期中の水曜・土曜日 ※無料日(10/8)と祝日(11/23)は除きます。
「鑑賞のための静けさ」よりも作品をめぐる会話を楽しんでいただこうという試みです。小さなお子さま連れの方も気兼ねせずにぜひご入場ください。
※サプライズ・ゲスト!
展覧会場に荒俣宏氏が出現! 皆さまへのメッセージが映像でご覧になれま
す。
プレスリリース
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