畦地梅太郎・わたしの山男 【終了しました】
展覧会概要
山の版画家・畦地梅太郎(1902-99)の作品に登場する表情ゆたかな「山男」たち。
山に登る前の高まる気持ち、厳しい自然の中でライチョウに出会いなごむ心、山頂で目にした深く濃い青空。ひたすら山を歩き、心うたれたものを木版画で表現しつづけた畦地にとって、彼らは「わたしの心の山男」だったのです。町田市名誉市民でもある畦地の「山男」シリーズを中心とした約100点を展示します。
畦地梅太郎「山にかえる心」 1972年
「山の版画家」、畦地梅太郎(1902-99)。自ら山を歩き、その経験から生み出した作品で、今も広い世代の人々に愛されています。1970年代中頃に移り住んだ町田市鶴川で晩年を過ごし、町田市の名誉市民ともなっています。
愛媛の農村に生まれ、16才で故郷をあとにした畦地はさまざまな仕事についたのち、 版画をつくり始めました。創作版画運動の先達や仲間たちにならい、都会や故郷の風景を描いていた畦地がたどりついた主題、それが「山」でした。浅間山、石鎚山…、決して大きいとはいえない版画の画面に、大きく力強い山のすがたを描き、「山の版画家」としての評価を確立しました。
「妙義山」 1940年
「小雪渓」 1955年
その畦地の表現を一変させたのが、「山男」の登場です。1952年の国画会秋季展で発表した「山男」の作品は、それまでの山の風景に親しんでいた人びとに驚きを与えました。素朴で温かな山男は人々の心をつかみ、「山男」は畦地作品の代名詞となっていきました。
畦地は自らの表現と造形を追求し、常に先に進もうとした版画家でした。自身が齢をかさね、時代とともに美術表現が移り変わっていくなかでも、自分自身の心をうつものを表現することに真摯にとりくみつづけました。「山男」シリーズを中心とする100点の作品を通して、畦地が「山男」を通じて伝えたかったものは何かを探ります。
会期 | 2019年7月6日(土)から 9月23日(月・祝) |
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休館日 | 毎週月曜日 ※ただし7月15日、8月12日、9月16日、23日(月祝)は開館、翌火曜日休館 |
会場 | 第1企画展示室 |
観覧料 | 一般800(600)円 大学・高校生と65歳以上400(300)円 ※以上の観覧料で「インプリントまちだ展2019 田中彰 町田芹ヶ谷えごのき縁起」もご覧いただけます。 ※中学生以下は無料 ※()内は20名以上の団体料金 |
※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者保健福祉手帳をご提示の方と付き添いの方1名は半額です。
関連催事
講演会「畦地先生と町田」
講師:河野 実(元町田市立国際版画美術館学芸員)
日時:8月3日(土) 13:30~15:00
場所:1階講堂
定員100名、申込・参加費不要
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特別ギャラリートーク
講師:畦地 堅司(畦地梅太郎ご令孫、あとりえ・う)
日時:7月31日(水) 14:00~ 40分程度
場所:2階企画展示室1 ※展覧会観覧券が必要です
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山の歌声
演奏者:奥村浩樹(7/27)、 大石洋史、佐々木典、正木庸平(9/15)※声楽家
日時:7月27日(土)、9月15日(日)
いずれも14:00~ 30分程度
場所:2階企画展示室1 ※展覧会観覧券が必要です
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畦地さんの「作文」を聞こう
日時:8月10日(土) 14:00~ 30分程度
場所:2階企画展示室1 ※ 展覧会観覧券が必要です
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担当学芸員によるギャラリートーク
日時:7月15日(月・祝) 14:00~ 30分程度
場所:2階企画展示室1 ※展覧会観覧券が必要です
あなたの推し山男は誰? 夏休み!山男総選挙
7月20日(土)~9月1日(日)
お好きな山男に一票を!
プロムナード・コンサート「ピアノで探す 世界の山の風景」
演奏者:山口 友由実(ピアノ)
日時:7月13日(土) ①13:00 ②15:00 各回30分程度
場所:エントランス・ホール
※どなたでもご鑑賞いただけますが、座席のご用意はございません。
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夏休み!版画体験イベント(小中学生対象)
日時:7月26日(金) 14:00~16:00 所要時間10分程度
場所:1階講堂
先着70名 申込・参加費不要
混雑時はお待ちいただく場合があります。
協力:女子美術大学版画研究室
復刻浮世絵版木・摺り体験 2019こどもの巻(小中学生対象)
日時:8月31日(土) 14:00~16:00 所要時間5分程度
場所:1階アトリエ
先着40名 申込不要 参加費100円
混雑時はお待ちいただく場合があります。
同時開催
企画展示室2 インプリントまちだ展2019 田中彰 町田芹ヶ谷えごのき縁起
常設展示室 若き畦地梅太郎の仲間たち―1930-40年代の日本版画