フランスの詩と版画 ― ひびきあう魂の航跡
展覧会概要
あなたは知っていますか?
ときには甘く優しいエスプリを奏で、ときには毒にあふれる一節を紡いだ、個性あふれる詩人たちがいたことを。
あなたは知っていますか?
かれらの才能に魅了され、その言葉と向き合いながら、詩に寄り添う版画を作りあげた美術家たちがいたことを。
ふたつの魂がひびきあい生まれた作品は、芸術という大海原のなかに、鮮やかな航跡を残しました。
時よ、来い、
ああ、陶酔の時よ、来い。
(ランボー/小林秀雄訳『地獄の季節』より)
ボードレールやヴェルレーヌ、ランボー、ロートレアモンなどで知られるフランスの詩。その豊かな世界は文学という枠を超えて、多くの美術家にインスピレーションを与えてきました。20世紀以降、こうした詩に挿絵を添えた版画集が数多く制作されるようになり、たくさんの愛好家たちを魅了しています。
この展覧会では、ヴェルレーヌの詩にモーリス・ドニが挿絵を制作した版画集『叡智』、ロートレアモンの詩にサルバドール・ダリが挿絵を寄せたシュールレアリスムの記念碑的な作品『マルドロールの歌』、ランボーの代表作『地獄の季節』から着想したマッタの銅版画集など、約180点の版画作品をご紹介いたします。
※詳しい内容がご覧いただけます。
- フランスの詩と版画 ― ひびきあう魂の航跡
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展覧会情報
会期
2011年6月18日(土)~2011年8月7日(日)(44日間)
※月曜休館
ただし7月18日(月・海の日)は開館、7月19日(火)は休館
観覧料
一般600(500)円/大学・高校生300(200)円/65歳以上300(200)円
※( )は20名以上の団体料金。
※中学生以下は無料。
※展覧会初日の6月18日(土)は無料。
主な出品作品
・モーリス・ドニ『叡智』(詩:ヴェルレーヌ)1911年刊、木口木版
・サルバドール・ダリ『マルドロールの歌』(詩:ロートレアモン)1934年(1974年刊)、銅版
・ジョルジュ・ルオー『受難』(詩:シュアレス)1939年刊、銅版
・ジョルジュ・ルオー『〈悪の華〉のために版刻された14図』(詩:ボードレール)1966年刊、銅版
・ベルナール・ビュフェ『マルドロールの歌』(詩:ロートレアモン)1952年刊、銅版
・パトリック・コールフィールド『ジュール・ラフォルグの詩』1973年刊、スクリーンプリント
・マッタ『地獄の季節』(詩:ランボー)1978年刊、銅版
・山本正文『未完の薔薇園』(詩:ビュトール)1999年刊、銅版
関連催事
館長によるスペシャル・ギャラリー・トーク
6月26日(日)午後2時から40分程度
※観覧券をご用意のうえ2階企画展示室入口にお集まりください。
学芸員によるギャラリー・トーク
7月3日,17日,31日,8月7日
いずれも日曜日、午後2時から40分程度
※観覧券をご用意のうえ2階企画展示室入口にお集まりください。
学芸員によるスライド・レクチャー
6月19日(日),7月2日(土),7月16日(土)
いずれも午後2時から40分程度 会場:美術館講堂
※聴講無料。ただし企画展ご観覧の方が対象です。
「美術館で語りあおう・・・トークフリーデー」
会期中の水・土曜日 ※6月18日(土)を除く
作品を前にして友人や家族と語りあってみませんか?トークフリーデーは「鑑賞のための静けさ」よりも作品をめぐる会話を楽しんでいただこうという試みです。小さなお子さま連れの方も気兼ねなくぜひご入場ください。
同時開催
ミニ企画(入場無料) 2011年6月15日(水)~9月25日(日)
①素朴な美―フランスの民衆版画
②シリーズ<現代の作家>長谷川潔
プレスリリース
プレスリリースはこちらからご覧ください。