「空想の建築」展 関連企画
『ELEMENTS - あちら、こちら、かけら』 野又穫ドローイング展
ミニ企画展
無料
展覧会概要
『空想の建築』展開催期間中、出品作家の一人である野又穫(のまた・みのる)のドローイング展を開催します。
野又穫(1955年生まれ)は東京藝術大学美術学部形成デザイン科を卒業後、1986年に初の個展を開催し、現在まで一貫して空想の構造物をテーマとして描いてきました。古代の遺跡のような石造りの建築から、風をはらんで飛び立ちそうな何か、巨大な水槽や植物が繁茂する温室のようなもの、天をめざすバベルの塔、妖しい光の建造物などまで、多様なその作品群は見るものを異次元へと誘う不思議な魅力に満ちています。
この展示ではその野又ワールドのいわば原型とも呼ぶべきドローイング約80点をご紹介します。これらは約2年近くにわたり、朝日新聞に挿画として連載されてきたものの原画ですので、あるいは見覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。
未曾有の被害をもたらした先の東日本大震災が私たちの心にも計り知れない爪あとを残したことは紛れもない事実です。野又穫も構造物のすさまじい破壊に触れ、一時は描くことから遠ざかってしまうほどの衝撃を受けたといいます。奇しくも震災直前から描きはじめられたこれらのドローイングには作者の逡巡する思索の軌跡がはからずも示されることになりました。また同時にそこには、今後の展開を予兆する新たな可能性も内包されているのです。
(展示作品は当館収蔵品ではありません。)
展覧会情報
会場
常設展示室
会期
2013年4月13日(土)~6月16日(日)
観覧料無料