旅と人を描く~五つの「五十三次」
展覧会概要
江戸と京都とを結ぶ東海道は、東西の大都市をつなぐ交通の大動脈。現在では新幹線が通っていますが、その昔は徒歩や駕籠、馬に乗って行き交う人々で賑わう街道でした。
現在の東京都中央区にある日本橋を起点に、神奈川、静岡、愛知、三重、滋賀を経て京都の三条大橋まで、400kmを超える長い道中には53の宿駅(旅客の泊まる宿屋があり、人や荷物の運搬の中継点になる所)がありました。「五十三次」はこの53の宿駅をさす言葉です。
今回の展示では、五十三次を主題とする5つの連作を紹介します。浮世絵では、風景版画の名作として名高い歌川広重(うたがわ ひろしげ:1798~1858)の『東海道五拾三次之内』(保永堂版東海道)、同じく広重の『東海道五十三次之内』(行書東海道)、広重と三代歌川豊国(1786~1864)の合作である『双筆五十三次』を展示します。
さらに幕末に制作された銅版画として安田雷洲(やすだ らいしゅう:1770?~1859)の『東海道五十三驛』、明治に制作された石版画である亀井竹二郎(1857頃~79)『懐古東海道五十三驛眞景』も展示します。
浮世絵(木版画)、銅版画、石版画、それぞれの版種の持ち味を感じていただくとともに、時代とともに移り変わりゆく街道の風景や、人々の営みをお楽しみください。
展覧会情報
6月18日(水)~9月23日(火・祝)
※作品保護のため、会期中展示替えを行います。
(前期)6月18日(水)~7月20日(日)
(中期)7月21日(月・祝)~8月17日(日)
(後期)8月19日(火)~9月23日(火・祝)
旅と人を描く―五つの五十三次リーフレット PDF[1203KB]